眼底の中心部にある大事な場所の黄斑部に、主として加齢によりもう一枚余計な膜が張ってくる病態ですが、黄斑前膜と黄斑上膜と2通り言い方があります。英語ですと、EpiRetinalMembrane(ERM)で、epi-の日本語訳は基本「上」ですので文字通りですと黄斑上膜なのですが、自分はもっぱら黄斑前膜を... 続きを読む
「診療関連」カテゴリーアーカイブ
網膜色素変性
2ヶ月前に、加齢黄斑変性か加齢黄斑変性症か、と書き込みしたのですが、まだありました。 夜見えない夜盲と視野狭窄を特徴とするこの遺伝性の疾患、日本眼科学会によりますと網膜色素「変性」、Wikipediaでは網膜色素「変性症」と症が入ってます。現在は症を入れない方が多いようです。もう一つ、角膜が横に帯状... 続きを読む
結膜下出血が多発する日
結膜下出血は、外傷でない限り基本ほとんど無害である白目の自然な出血ですが、一日に何人も来院する日があります。先日そういう日がありました。花粉症のピーク時のように連日同じような症状の方が来院するのではなく、ある日特別に何人も来るのでずっと以前から何なのだろうと思ってました。 一番考えられるのはやはり、... 続きを読む
点眼薬の空きボトル
診察の台の上に、点眼薬の空きボトルを患者さんへの説明用に置いてあるのですが、プラスチックの容器の中に煩雑に置いてあっただけで何かだらしないなとずっと思ってました。百均ショップでプラスチックの「しきい」なる物を見つけ、小さめに切って容器内のしきいにしたところ、写真のようになかなかよい感じになりました。... 続きを読む
緑内障治療点眼の新薬
緑内障治療点眼薬の新薬が近日中に出ます。新薬と言いましても、以前書き込みました既存の2種類を1つにした配合剤で、プロスタグランジ(PG)系+ベーター(β)ブロッカーで、すでに3種類ありますので4つ目になります。どれも1日1回の点眼なのですが、今までの物は本来1日2回点眼のβブロッカーなので1回減る事... 続きを読む
兎眼
うさぎの目と書いて兎眼(とがん)。目が完全に閉じれなくなり、寝てる時でも目が一部開いてるので眼球下方が乾燥してしまい傷になるという病態で、原因のほとんどは顔面神経麻痺です。 少し前に、よくある白目の自然出血である結膜下出血の患者さんが来院し、その白目の出血の赤いのが「兎眼」だと勘違いされてた方がいま... 続きを読む
加齢黄斑変性の病名
病名に「性」とか「症」をつけるかどうか。 まず、代表的な疾患名で糖尿病網膜症がありますが、自分が眼科医になった頃は糖尿病性網膜症と言ってました。いつの頃か「性」を抜けて呼ぶようになりましたが、一体何でなのだろうか?と。今はもう慣れて「性」は必ずしもいらない物だと認識してますが、性があると意味があいま... 続きを読む
はやり目流行?2
昨年10月時に続き、7月に入り「はやり目」(流行性角結膜炎・EKC)と思われる患者さんを何人か見しました。医師会の感染症サーベイランス情報でも、いつもは1医療機関につき週1人程度なのが約2倍になってました。ネットで神奈川県の川崎市ではやり目が急増とのニュース(神奈川新聞)を見まして、もしかしたら首都... 続きを読む
色覚検査
一時期廃止されていた色覚検査が希望者のみで再開されていますが、女子で引っかかって来る方がすごく多くてちょっと面食らっています。以前強制的に行われていた時期にも、これほど女の子で引っかかって来るのを見た記憶は無いです。 色覚異常は男子で5%つまり20人に1人・クラスに1人位、女子だとその10分の1以下... 続きを読む
緑内障治療薬の配合剤
緑内障治療薬である眼圧を下げる点眼薬で、2種類の主成分が1本に入っている配合剤が6年ほど前から出てます。患者さんの薬手帳を調べていたところ、高血圧治療の降圧剤内服薬にも主成分が2つ入っている配合剤がある事を知りました。 内服薬はいっぺんに飲めない事もないですが、点眼薬の場合はたて前上は5分以上さす間... 続きを読む